午前3時の雑記帳

病気でもない、普通でもない息苦しさをまとめるブログ

バナナブレッドのプディング

「バナナブレッドのプディング」大島弓子

 

私は、主人公の衣良にとても共感する。

共感を通り越して自己投影する。

自分を肯定できない。

コントロールできない混沌に苛まれ、

そして、『堂々と自己肯定できる理由』にすがりつく。

それがどんなにとっぴであったとしても、彼女にとっては救いなのだ。

そして、どんどん『神様』の存在は大きくなっていく。

 

それでも、彼女の魂の救済は、期待していない方向から、嵐のようにやってくる。

それが真実の希望だと思う。

私たちの思い付く限りの幸運程度では、魂丸ごと救われるのは、難しいだろう。

 

『神様』だと思ってはいけないと分かっている。

でも、彼というフィルターを通すと、私は世界が愛しいし、

私は私すら愛せるような気がするのだ。

それは救いではなく依存だと、分かっているけれど。